大判例

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東京高等裁判所 昭和39年(う)382号 判決

被告人 山本好夫 外三名

〔抄 録〕

控訴趣意第三点について。

原判決が原判示第三の一の(一)、第四の一及び第五の各事実につき挙示する証拠によれば、本件饗応接待及び受饗応接待の行われた料亭山彦における会席には、被告人中島の注文により一人あたり三百三十円相当の料理二十五人分が出されたが、当日参会したのは主催者である被告人山本及び同中島を含めて二十二名であり、料理三人分は手がつかずにそのまま残されたこと被告人山本が右料亭に右二十五人分の料理の代金、参会者の飲んだ酒の代金、奉仕料等合計一万六千四百円を支払つたことが認められ、以上の事実は証人川上鷹子の当審公廷における供述によればいつそう明らかである。次に、参会者一人あたりの饗応接待の価額は、総費用額一万六千四百円から残された三人分の料理代金額合計九百九十円を控除した残額一万五千四百十円を出席者二十二名に平分して算出額七百円強であることが計算上明らかである。したがつて、原判決が第三の一の(一)、第四の一及び第五においてその一人あたりの饗応接待の価額を七百四十五円と判示したのは、価額算定の前提事実を誤認したものであつて、この誤認は判決に影響を及ぼすことが明らかである。ことに、被告人山本、同杉田及び同杉山の関係では右誤認は直接右被告人らから追徴すべき利益の価額に影響する。すなわち、被告人山本から追徴すべき利益の価額は、同被告人が第二の一(一)、(二)において供与を受けた金額五万円から第二の二において供与した金額一万円及び前記饗応接待費用額一万六千四百円を控除した残額二万三千六百円であり、被告人杉田及び同杉山から追徴すべき利益の価額は、右被告人らがそれぞれ受けた饗応接待の価額七百円でなければならないから、原判決が被告人山本から金二万四千三百五十五円を、被告人杉田及び同杉山から各金七百四十五円をそれぞれ追徴したのは不当であるといわなければならない。論旨は理由がある。

(坂間 栗田 有路)

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